JST工法

工法の概要
JST工法

工法の概要

JR(J)と三和機材株式会社(S)が共同開発した技術、Technique(T)として名付けられた地盤改良工法であり、アースオーガーに接続された2重管回転軸から2液(セメントミルクと瞬結材)を吐出しながら混合攪拌し、瞬時にゲル化(半固体状態)させ、セメントミルクの流出拡散を防止する深層混合強制攪拌瞬結工法です。ベースマシンには1軸型(J-Ⅰ)、2軸型(J-Ⅱ)とボーリングマシン型があります。

工法の原理

JST工法とは2液注入混合攪拌瞬結により、原位置でソイルセメントコラムを造成する地盤改良工法です。

2液とは

A液(セメントミルク液)と、B液(珪酸ソーダ希釈液)の2液が混合されると

Na2O.SiO2(珪酸ソーダ)

CaCl2(セメント成分)

H2O(水)

2NaCl(塩化ナトリウム)

Ca(OH)2(水酸化カルシウム)

SiO2(シリカゲル)

例えばセメントミルクの代わりに塩カルを使用すると、SiO2と結合していたNa2Oは塩カルと反応して塩化ナトリウム(NaCl)となり、珪酸ソーダの中のSiO2は直ちに遊離して羊羹状のシリカゲルとなる。

セメントの固化反応

セメント+水

CHSゲル(シリカゲル)作成後3~5時間

エトリンガイト(針状結晶)作成後7日

シリカゲルと土粒子が結合した後にエトリンガイトにより土粒子の移動が拘束される。

JST工法の固化反応

セメント+水
+珪酸ソーダ

CHSゲル(シリカゲル)作成後15秒~3分

エトリンガイト(針状結晶)作成後3日

シリカゲルが直ちに発生し、(A液とB液の比により15秒~180秒に変化することができる)また、セメントのSiO2と珪酸ソーダのSiO2とが合体してシリカの量が多く発生する。これに伴ってエトリンガイトも多く発生する。

比べてみると
確かに違いが判ります

試料作成後3日の電子顕微鏡写真による
エトリンガイトの発生状況

エトリンガイトの発生状況01

2液W/C=100%,W/Si=100%
てん充率40% A液:B液=2:1

エトリンガイトの発生状況02

1液W/C=100% てん充率40%

工法の特徴

あらゆる地盤に適用

オーガー方式で掘削するため、軟弱な地盤から礫や玉石を含む硬質地盤まで施工できます。また、攪拌翼によりグラウトと土壌を強制的に攪拌混合するため、従来工法では非常に困難であった粘性土及びピート層などの改良も可能です。

砂質土

砂質土

粘性土

粘性土

特殊土(PH4.2)

特殊土(PH4.2)

確実な施工効果

二液供給方式のため、改良地盤の土質性状に合わせて自由にグラウトの配合を選択し、固結時間(ゲルタイム)を調整できます。伏流水により流出の恐れのある所や、有機質土など科学的な条件により固化しにくい地盤などでも確実に改良ができます。

セメントのスラリーミルクの場合

セメントのスラリーミルクの場合01

自然状態の土粒子

セメントのスラリーミルクの場合02

セメントミルクを注入攪拌した状態

セメントのスラリーミルクの場合03

セメント粒子が自重で沈降し、上部はセメント粒子が少なく下部は多くなる

セメントのスラリーミルクの場合04

上部は強度が低く、下部は強度の高いコラムができ、強度差が出る。

2液瞬結(セメントと珪酸ソーダの混合ミルク)の場合

2液瞬結(セメントと珪酸ソーダの混合ミルク)の場合01

自然状態の土粒子

2液瞬結(セメントと珪酸ソーダの混合ミルク)の場合02

セメントミルクと珪酸ソーダを注入攪拌した状態

2液瞬結(セメントと珪酸ソーダの混合ミルク)の場合03

攪拌時のセメント粒子の位置で、シリカゲルの被膜が包む

2液瞬結(セメントと珪酸ソーダの混合ミルク)の場合04

均質な強度のコラムができる。

色々な強度設定が可能

固化材のW/C比、及び瞬結材の使用量を加減することにより、一軸圧縮強度で3~30kg/cm2の範囲に選択することが可能です。

添加量(kg/m3) 一軸圧縮強度 quj(kg/cm2)
C:固化材 Si:瞬結材 粘性土・シルト 砂質・砂礫土
150 50 3 10
200 60 5 15
250 80 7 20
300 100 10 30
350 110 15 30

無郊外工法

A液、B液を低圧で供給し、混合・攪拌して瞬結させるため、グラウトの流出によって周辺井戸や土壌などを汚染したり、道路にクラックを生じるような事故が全くありません。また、本工法は、土の粒子とセメント粒子が反応してできるソイルセメントコラムをつくるものであり、土を排出したり、土を置換するものではありません。ただし現実には、土中の空隙体積以上のセメントミルクが混入すれば、若干の土は地上に排出されますが、それも瞬結したゲル状態で排出されますので、処理が簡単です。

動植物の生育試験を実施し、
JSTコラムの環境への無害性を確認しました。

無害性を確認01

春菊を播種して10日後に発芽を確認し、1ヶ月半後の生育状況です。

無害性を確認02

セメントの「アク」抜きを1週間おこない、市販の金魚を飼育して1ヶ月を経過したところ

耐久性に優れた施工効果

土と固化材および瞬結材(珪酸ソーダ)の反応により、ゲル被膜が形成され、外部からの酸および水分の供給を遮断することによって、造成時の組織を保つことができます。また地中にあることにより恒温恒湿の最良な養生条件となります。これらのことによりJSTコラムは耐久性が確保されます。

耐久試験

耐久試験

耐久性の試験をするために、1977年に長峡川畔(福岡県)にJSTコラムを施工したもので、1995年現在で18年が経過している。河川水位が変化し、最も条件の悪い外気と水中との繰り返しであるが、原形を保っていることで、耐久性が証明される。

機械の諸元

JST施工装置

地盤の穿孔と攪拌混合を行う掘削機。注入用のグラウトを混練し掘削機に圧送するプラント設備。
施工速度、施工深度、グラウトの注入量などを計測・記録する管理機器等で構成されています。

JST発掘気

大型のクローラに搭載されたものから、バックホウを利用した小型のものまで、地盤改良仕様にあわせて最適な機種が選定できます。

PC-80

PC-80

DHJ-40

DHJ-40

DHP-70

DHP-70

DH-408

DH-408

DH-608

DH-608

JSTプラント設備

JSTプラント設備

A液、B液の二液を調整・混練りするグラウトミキサー。調整されたグラウトを掘削機に圧送するグラウトポンプ。水、セメント、各種薬液など二液の材料を集計する計量器などが組み込まれています。

JST施工管理機器

JST施工管理機器

JST工法は土壌とグラウトを攪拌・混合するため、施工速度・施工深度・グラウトの注入量などの正確な把握が必要です。これらの管理のため、JST掘削機には施工速度・施工深度・施工時の負荷電流及びグラウトの注入量等の管理装置を取り付けています。

JST掘削機

2軸型JST工法

2軸型JST工法

深層混合攪拌瞬結工法杭を同時に2本施工する特殊掘削機です。コストパフォーマンスに優れた工法です。

JST-S工法

JST-S工法

平面地盤改良において、深層混合攪拌瞬結JST工法のラップ配列に隣接して強制攪拌翼の先端にノズルを装着し、エアー噴射でのセメントミルクの攪拌拡散効果により接円コラムの空隙を埋め、被圧水の噴出を止めるために三東工業社(S)が独自に開発した強制併用噴射工法です。

アースキッズ(TSR-15)

アースキッズ(TSR-15)

アースキッズは、一戸建住宅、低層ビル・マンション等の基礎工事が一般化しつつある昨今、各種の地盤改良機を手掛けてきた、オーガ製造技術を駆使して開発された全油圧式ベースマシン一体型小型地盤改良機です。

アタッチメントからベース部、施工管理装置にいたるまで一括供給。トータルバランスで軟弱地盤改良、杭施工をパワフルに確実にこなします。

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